Macroいろいろ(06/21Update)

WoW関連のことでそこそこ詳しく調べたり実践したりしているが、まだここで書いていないことって何かないだろうかと考えて、Macroというのがあったので記事を作ってみる。今後Macro関連のネタ・実用例等ここに集約していく予定。Macro用の公式リファレンスというのがあったらいいと思うのだが、少なくとも私が知る限りではない。なのでたいてい私はWikiこのページをリファレンス代わりに使っている。
かなりの制限はあるとはいえ、WoWのMacroは小さなプログラムと言って差し支えないと思う。よってプログラミングについて少し知っているとかなり飲み込みやすい。もちろん、全然知らなくてもちょっと書いてみればすぐ慣れてくる。
最初に免責事項として書いておくと、Macroを工夫することでプレイの快適性・利便性は多かれ少なかれ向上する。それは保証できる。が、Macroを使うことでエンドコンテンツにおけるパフォーマンス(RaidでのDPS/HPSやらArenaの勝率やらRatingやら)が確実に向上するかといえば、それは保証できないので悪しからず*1。ここで私は結構複雑なMacroも書いていくつもりだが、実際世界にはMacroなんて最低限の機能のものをぽつぽつ用意しているだけでも驚くほど上手にプレイしている人がたくさんいる。半分趣味の世界なのでそこはよろしく。

基本

Macroというのは、要はスラッシュコマンドの組み合わせだ。チャット入力欄を開いて、「/xxxx」と打ち込むことで何か変なことができるあれを、改行を含めて事前に書いて作っておき、アクションバーに置いておくことで好きな時に何度でも使える。多くのことができるわけだが、そのどれもこれもスラッシュコマンドと条件(Conditional)の組み合わせで作れる。MacroウィンドウはEscメニューからか、/mで呼び出せる。またデフォルトでは、チャット入力欄を開かない状態でただ/キーを押すと、先頭に/が入力された状態でチャット入力欄が開くので一緒に覚えておくと便利。

スラッシュコマンド

スラッシュコマンドはチャット入力欄にそのまんま書いてEnter押せばMacroとして保存していなくても大抵使える。主に戦闘関連でよく使うものを列挙しておく。各コマンド使用の際の具体的な文法などはあとで挙げる例を見るかWiki参照。

/cast,/useスキルやアイテムを使う。スキルに対して/use、アイテムに対して/castでも問題なく使えるので、文字数が惜しいときは/useを使えば数文字稼げる。ペットのスキルもこれで使える。
/castsequenceカンマ区切りでいくつかのスキルを列挙することで、最初に挙げられたスキルから順番に使っていく。/usesequenceというのはなぜかない。
/castrandom,/userandom/castsequenceと同じようにスキルを列挙しておくと、列挙された中からランダムで使う。
/equip,/equipslot,/equipset指定したアイテム(/equipsetの場合はアイテムセット)を装備する。武器やTrinket、指輪などは/equipslotでスロットも指定できる。
/target,/tar,/cleartarget指定した対象をターゲットする。/cleartargetで解除する。何気に大事。
/focus,/clearfocos指定した対象をフォーカスに入れる。/clearfocusで解除。
/startattack,/stopattackAutoAttackやAutoShotを開始・停止する。
/petattack,/petfollowペットの攻撃開始・停止を指示。
/stopcasting現在のCastを止める。
/dismountマウントから降りる。
/cancelaura指定したBuffを解除する。BuffFrameでのアイコン右クリックと同じ。
/stopmacroMacroをその行で止める。後述の条件と一緒に使う。
/script,/runLuaスクリプトを実行する。
ほかにもペット関連やターゲット関連等、かなりいろいろある。

条件(Conditional)

スラッシュコマンドのあとにはたいていスキルや対象の名前などを入力することになるが、その前に半角角カッコで囲んでいろいろと条件を指定することができる。

/cast [@mouseover,harm,nodead] Polymorph

こんな感じ。指定した条件に合致した場合のみ、コマンドが実行される。上の例だと、カーソルを合わせた対象(@mouseover)が攻撃可能(harm)な相手で、かつ死んでいなかった(nodead)ならPolyする。指定できる条件の種類もかなり多く全部覚えるのは大変。カンマ区切りでいくつでも重ねることができ、その場合すべての条件に合致する場合のみコマンドが実行される*2。カッコで囲んだ条件セットを複数用意することもできる。

/cast [@focus,harm,nodead][@mouseover,harm,nodead][@tar,harm,nodead] Polymorph

こうした場合、書かれた順に条件を判定していって、合致した条件のもとでコマンドを実行する。すべて合致しなかったら当然何も実行しない。言い換えれば条件を書く順番を変えることで、優先順位をつけることもできる。また、主に/castなどのコマンドでは、条件に応じて別のスキルを使用させるように分岐させることもできる。その場合セミコロンを使って、

/cast [mod:shift] Bind Elemental;Hex

のように書く。この場合、Shiftキーを押している(mod:shift)ならBind Elementalを使用し、そうでなかったらHexを使用する。単純に行を分けて、

/cast [mod:shift] Bind Elemental
/cast [nomod:shift] Hex

と書いても同じ内容になるが、/castなどのコマンドなら大抵の場合文字数の節約になる。こちらもセミコロンを入れさえすれば255文字の範囲内でいくつでも分岐させられるので、いろいろな条件にいろいろなスキルを対応させる1ボタンMacroになる*3
以上が条件の使い方。以下によく使うものをリストアップ。

@,
target=
ターゲット指定ができる。target/focus/mouseover/arena1/party2/raid3といった呼び出し方に対応しているほか、Raid/Partyメンバーであれば具体的な名前でもいい(例:@Gadagarr)。
noほかの条件の頭にnoをつけると、否定になる。たいていの条件に対して使える。
mod:shift/ctrl/alt修飾キーを押した場合。複数修飾キー同時押しは、「mod:ctrl,mod:shift」と書いてもいいが、「mod:ctrlshift」「mod:ctrlaltshift」のような短縮形が実は用意されている。
exists@で指定した対象が存在する場合。[@focus,exists]なら「フォーカス対象がいるなら」の意。
harm,help,raid,party,deadexistsのより具体的なバージョン。順に「敵なら」「味方なら」*4Raid(Party)メンバーなら」「Partyメンバーなら」「死んでいるなら」の意。
group:raid/party自分がraid/partyに入っている場合。単にgroupと書いた場合partyと同義。BGグループは厳密にはRaidではないが、多分この条件には合致したはず。
spec:1/2タレントがプライマリ/セカンダリの場合。
stance:1/2/3/.../n「form:」でも同じ。指定したスタンスの場合。Warrのスタンスと同じ位置にバーが出ても、この条件でスタンス扱いにならないクラスもある*5。各クラスで、番号がどのスタンスに対応しているかはWiki参照。
pet:指定した名前・種類のペットが呼び出してある場合。単にpetと書いた場合とにかく何か出してある場合を指す。
equipped:「worn:」でも同じ(こっちのほうがだいぶ短いのでおすすめ)。特定の種類のアイテムを装備している場合。[equipped:Shields]など。具体的なアイテムの名前は指定できない。アイテム種別の一覧はWikiのこのページ参照。
channeling:特定のスペルをチャネリングしている場合。チャネリング中断防止に使う。
combat戦闘中の場合。
indoors,outdoors屋内か屋外か。マウントできるか否かと言い換えてもだいたい同じ。
flyable飛べる場合。Cold Weather Flyingを持っていない状態でNorthrendに行った場合などもこの条件に当てはまってしまうので注意。
mounted,swimming,flyingそれぞれマウントしている、泳いでいる、飛んでいる場合。Flight Formがmounted扱いになるかどうかは私は知らない。

Tipsとして、コロンのあとにさらに何かしらの指定をするタイプの条件では、スラッシュ区切りで複数の場合を同時に指定できる。例:[stance:1/3](Warrなら、BattleもしくはBerserkerStanceの場合、の意味)。

その他

#showtooltip

Macroの一番上の行にこう書いておくと、条件分岐に応じたツールチップを出せる。また、Macroのアイコンを選ぶとき、アイコンリストの一番左上にある「?」アイコンを選んでおくと、条件分岐に応じてアイコンも勝手に変化する。対応するアイコンが存在しないコマンド(/petattackなど)だと「?」のままなので、美意識と自分にとっての分かりやすさに応じて使い分けよう。
/castコマンドを複数並べた場合の挙動については注意が必要。

/cast Colossus Smash
/cast Mortal Strike
/cast Overpower

というようにスキルを並べても、GCDをトリガーするスキル同士では同時使用は当然できず、最初の行のみ実行して止まる。逆に言うと、Off-GCDのスキル同士、あるいはGCDスキルひとつとOff-GCDスキル複数の組み合わせであれば、上のように書いて同時使用も当然可能であり、状況によってはかなり便利である。
また、「一番上がCDなら勝手に次に進むんじゃね?」と一瞬思いたくなるのもわかるが、残念ながら最初の行のコマンドがスキルに対するNot ReadyやNeed More Manaなどのエラーで失敗した場合、Macro自体もそこで停止する。同じような発想で「/castrandomにローテスキルを放り込めば勝手に使えるの選んでくれるんじゃね?」というのも残念ながら機能しない。一般的に言って、そういったプレイを簡単にし過ぎる1ボタンMacroは作れないようになっていると考えていい。/castsequenceを使ったMacroなら、上手く作ればそこそこ近いものがつくれなくもないものの、たいていの場合プレイの柔軟性やイレギュラーへの対応を犠牲にすることになる。
装備品のUse効果を使いたい時など、アイテム名を直接書く以外に、スロットに割り当てられている番号を指定する書き方もできる(InventorySlotId)。EngのTinker用Macroや/equipslotコマンドで使われるので、Main-hand=16、Off-hand=17、Ring=11/12、Trinket=13/14、Hands=10、Waist=6、Back=15あたりが頻出だ。また、バッグの中の特定のアイテムを使用・装備したい時は、

/use 0 1

のように書くことができる。最初の数字(0〜4)でバッグを指定し、次の数字(1〜)でバッグ内のスロットを上・左から順に指定できる。
Macroの特定の行を一時的に無効化したい、というような場合、行頭に「#」を入力することでその行がコメントアウトされる。

#/use Fireball
/use Arcane Blast

上のように書いたMacroなら、Arcane Blastを撃つ。

WarriorMacro

ここからは、私が実際にWarrやShmで使っているMacroを例として挙げていく。

  • テンプレ攻撃Macro

#showtooltip
/startattack
/use Bloodthirst
/use [nostance:3]Berserker Stance

こういうのはよく作る。/startattackの仕様として、一番近い敵を勝手にターゲットする(TargetNearestEnemy)機能があるので、MeleeRangeに立ってこのMacroを連打すれば、ターゲットに失敗したりカーソルを見失ったりしてもとりあえず殴ってくれる。スタンスも勝手に直す。

  • メインスキル

/tar Burning Tendons
/stopcasting
/startattack
/use [mod:shift]Rend;[spec:2]Devastate;Bloodthirst
/use [spec:1]Berserker Stance;Defensive Stance
/equipslot [spec:1,worn:Shields]17 Experimental Specimen Slicer
/changeactionbar 1

1つ上のMacroをいじったもの。Specによってスキル・スタンスを変えているほか、Shift押しでRendも使う(ただしFuryの場合、Berserker StanceからRendは使えないので主にProt用。Armsならこの書き方でそのまま使える)。/stopcastingはSlamの誤Castなどを中断する。その他、Off-Handに盾を持ったままの場合(Shield Wall後など)このMacroを押せば武器に戻す。また、アクションバーのページング機能を使っているなら、裏ページ(Actionbar1以外)を出した状態でこれを押せば表ページに戻る。字数の関係で#showtooltipは削った。
/tar Burning TendonsはDSのSpine戦でキーになる。ただしこの書き方はTendonから距離があるとうまくターゲットしてくれないことがあるらしく、RangeDPSには/tar Boss2が推奨されている。が、/tar Boss2は消しておくのを忘れると別のボスにそのまま行ってしまったときおかしなことになりやすいので、メインで使うMacroに書き加えるのでなく、ターゲット専用Macroにしておくのが無難。

  • CSとCDバースト

#showtooltip
/tar Burning Tendons
/startattack
/use [mod:ctrl,combat,group:raid]Golemblood Potion
/use [mod:shift,spec:1]14
/use [mod:shift]Recklessness
/use [mod:shift]Death Wish
/use Colossus Smash
/use Inner Rage
/use Berserker Stance
/use [spec:1]10

Furyなら、EngのSynapseを常にCSに合わせる。Inner Rageが上がっている場合も一緒に使う。スタンスも直す(Armsの場合でも、CS直後には基本的にMSを入れるはずなので、この方式が使える)。Shift押しでDW/Reckも合わせ、Furyなら下スロットに装備したDPSUseTrinket(T13だとVPで買えるものなど)も使う。さらにCtrl押しでRaidならPotも使える。DW効果時間中にCSコンボを2回入れたい都合上、用意しておくといろいろはかどる。

  • Shout/PrePotting

#showtooltip
/startattack
/use [mod:ctrl,nocombat,group:raid]Golemblood Potion
/use [mod:shift,spec:1][nomod:shift,spec:2]Commanding Shout;Battle Shout

FuryのときはBattleShout、ProtのときはCommandingShoutを使い、逆を使いたい時はShiftで変える。Raidに入っていて、戦闘開始前にctrl押しで使うとPrePotする。

  • Warbringer

#showtooltip
/cast [mod:shift,@focus,raid][@mouseover,raid,nodead][raid,nodead]Intervene
/castsequence [mod:shift,@focus,harm][@mouseover,harm,nodead][]reset=15 Charge,Intercept,Charge

Protでの連続ChargeMacro。/castsequenceはreset=nパラメータをこのように置くことで、Macroが最後に呼び出されてからn秒たったら先頭に戻すことができる。ほかに、reset=combat/target/shift等も指定できる。/castsequenceの弱点として、コマンドの成功・失敗に関係なくMacroが呼び出されるたびにresetカウンタが元に戻ってしまうため、時々きれいにつながらないことがある。とはいえだいたいの場合は機能する。
ちなみに、条件セットの最後に空の条件セット[]を置くと、すべての条件に合致しなかった場合でもとりあえずMacroの内容を表示する、デフォルト選択肢の役割を果たす。

  • Prot用Charge

#showtooltip
/use [mod:shiftctrl,@focus,harm][mod:ctrl,@mouseover,harm,nodead][mod:ctrl]Intercept;[mod:shift,@focus,raid][@mouseover,raid,nodead][raid]Intervene;[mod:shift,@focus,harm][@mouseover,harm,nodead][]Charge

上のWarbringerMacroが不安定で好きになれない場合は、このように修飾キーとターゲット種別で分けたMacroがおすすめ。下のFury用Macroの焼き直し。

  • Fury用Charge

#showtooltip
/use [form:3,mod:shift,@focus][form:3,@mouseover,harm,nodead][form:3]Intercept;[form:2,mod:shift,@focus][form:2,@mouseover,raid,nodead][form:2]Intervene;[@mouseover,harm,nodead][]Charge

各スタンスで使えるFocus/Mouseover/TargetChargeを1Macroに統一しただけ。FuryはChargeを戦闘中使えないのでFocusChargeは用意していない。Armsなら、Chargeのスタンス制限がなく、戦闘中使えて、かつInterceptを使わなくなったので、「form:2,@mouseover,raid,nodead」といった感じにDefensive Stanceかつ味方ターゲットな場合だけInterveneできるよう分岐を用意しておけば、あとはChargeについてだけ書けばいい。各スタンスバーの同じ位置に登録しておくと楽。

  • 5min CD

#showtooltip
/use [mod:shift]Retaliation;[spec:1]Shield Wall;[spec:2]Recklessness
#/equip [nomod:shift,spec:1]Ruthless Gladiator's Slicer
/equip [nomod:shift,spec:1]Cataclysmic Gladiator's Shield Wall

各種5minCDを使い分けるMacro。いずれのSpecでもShift押しでRetaliationを使い、それ以外はDPSならShield Wallを、TankならReckを使う。この場合DPSでReck、TankでSWを使うボタンは別で用意しておくこと。/equip以下は盾装備コマンドで、DPS時に呼び出されるが、仕様上盾を装備していない状態からこのMacroを1プレスしてもSWを使うことはできない(/equipを/useより前に書いても同じ)。装備指定条件のあるスキルが装備変更後に使用可能になるまでに若干のLagがある、及び戦闘中の場合Main-hand/Off-hand/Rangedスロットの武器を変更するとGCDがトリガーされるため。Shield Wallに関して言えば、これ自体はGCD外のスキルなので前者の条件一致Lagが原因になっている。要は連打してくださいという話。
2行目がコメントアウトされているがこれは1H武器を装備するコマンドで、2H武器を片手で持てないArmsの場合入れておく必要がある。

ShamanMacro

  • Interrput

#showtooltip
/stopcasting
/cast [mod:shift,@focus,harm][@mouseover,harm,nodead][]Wind Shear

今や基本中の基本。ただ、通信状況や押したタイミングによっては/stopcastingがあってもうまくいかないことがあるらしい?

  • EnhのPet管理

#showtooltip
/cast [pet,mod:shift]Spirit Walk;[pet,mod:ctrl]Twin Howl;[pet,@mouseover,harm,nodead][pet]Bash
/cast [nopet]Feral Spirit

PvPをやりだすとこういうのもほしくなってくる。MageでFrostをやる時も似たようなMacroを使っている。

  • RestoでESを入れた相手を自動でFocusする

#showtooltip
/cast [mod:shift,mod:ctrl,@mouseover,help][mod:shift,@player][@focus,help][@mouseover,help][]Earth Shield
/clearfocus [@focus,dead][mod:shift,mod:ctrl,@mouseover,help]
/stopmacro [@focus,help]
/focus [@mouseover,help][help]

正直言って、自分でもあまり良い方法ではないと感じているのだが、楽なので使っている。ESを入れた相手をFocusし、その後だれをタゲっていても常にESは最初Focusした相手に入れる。Shift/Ctrl同時押しでES対象とFocusを同時変更。Shiftで自分にES。

  • Restoでのヒール優先付け

#showtooltip
/cast [mod:shift,@player][@mouseover,help,nodead][@target,help,nodead][@focus,help][]Healing Wave

上のESMacroと合わせて使っている。Shiftで自分に、そのほかはMouseover→Target→Focusの順で優先的にヒール。とりあえずTankにはヒールできるように、というのがこのMacroの方針というか、思想。もう一度書くが、個人的に楽なので使っているだけで、あまり良い方法ではないと思う。こういうこともできる、程度に。

#showtooltip Reincarnation

パッシブスキルもこのように書くとバー上に表示だけさせることができるので、CDを見ることができる。OmniCCなどを使っているならより見やすい。

その他のMacro

  • マウント4.3(with釣り)

#showtooltip
/use [noflying,nocombat,nomod,worn:Fishing Poles]Fishing;[button:2][mod:alt][nomod:shift/ctrl,flyable,noswimming]Corrupted Fire Hawk;[mod:ctrl,nomod:shift][nomod:shift,swimming]Sea Turtle;Mechano-Hog

状況にあったものを勝手に出す。釣竿を装備していて、戦闘中でなく、着地している場合は釣りボタンになる。各種修飾キーで分岐するようになっている。[button:1/2]ではマウスの左クリック/右クリックも指定できる。水面近くで泳いでいる状態から飛行マウントを呼び出すために、飛行マウントを無理矢理呼ぶ分岐も用意しておくと便利(4.0.1あたりでできるようになった)。

  • 着替えMacro

#show [mod:ctrlshift]Mastery;[mod:shift]Fishing;[mod:ctrl]Cooking;[mod:alt]Dodge;Armor Skills
/equipset [spec:2,mod:ctrlshift]PvP2;[mod:ctrlshift]PvP1;[mod:shift]Fishing;[mod:ctrl]Cooking;[mod:alt]Naked;[spec:2,button:1][spec:1,button:2]spec2;spec1

Equipsetと修飾キーを使って1ボタンで装備を切り替えるMacro。このMacroを使うためにはEquipment Manager*6機能で予め必要な装備セットを登録しておく必要がある。上の例だと、PvE装備が表・裏用でそれぞれspec1/spec2、PvP装備がPvP1/PvP2、すべての装備を脱いだ状態がNaked(用意しておくと地味に便利)、Chef's Hatを装備するCooking、釣竿・釣り帽子・長靴などを装備するFishingが含まれているので、それらの装備セットを用意しておけば、あとは状況と修飾キーとで切り替えられる。#showはアイコンだけ変えてtooltipを替えないようにするコマンド。基本的にはマウスクリックで使用することを想定しており、右クリックすれば逆のスペック用の装備を着ることもできるようになっている。

  • Range武器使用

#showtooltip
/startattack
/cast [equipped:Thrown,@mouseover,harm,nodead][equipped:Thrown]Throw;[noequipped:Thrown,@mouseover,harm,nodead][noequipped:Thrown]Shoot

投げ武器なら投げ、ほかなら撃つ。

  • Healthstone(とMountspecial)

#showtooltip [nocombat,mounted,noflying]item:25653;item:5512
/mountspecial [mounted,noflying]
/use [nomounted]Healthstone

HealthstoneはCataで1つのitemIDに統一されたので、このようにitemIDを無理矢理入力することでバッグにHSがあってもなくても常にツールチップを出せる。このやり方はspellIDには残念ながら対応していない。ついでに暇な時にMountspecialを呼ぶボタンにしている(アイコンは昔のMountスピード上昇Trinket)。

  • タレント変更

/usetalents [spec:1]2;1

こんなコマンドもある。

  • Inspect

/inspect

気になるあいつの装備を見ようとして、間違ってinviteしてしまった!なんてことを防ぐ。ほかに/rollとかも作っておくと意外と便利。

  • ものを数える

#showtooltip Elementium Ore

Use効果のないアイテムも、このように書くとバーの上に表示だけさせることができ、かつ、バッグ内にあるそのアイテムの総数を表示してくれる。Farm中とかに便利。

  • ArgentTournamentのデイリークエスト(熊丘で蛙にキスするやつ)

#showtooltip
/use Warts-B-Gone Lip Balm
/tar [noexists]Lake Frog
/kiss
/cleartarget

これに限らず、よくやるデイリークエストの内容はMacroにしておくと楽なことがある。Macroスロットが余ってる人向け。

  • 考古学集計

/run print("Total artifacts"); for x=1,9 do local c=GetNumArtifactsByRace(x); local a =0; for y=1,c do local t = select(9, GetArtifactInfoByRace(x, y)); a=a+t;end local rn = GetArchaeologyRaceInfo(x); if( c > 1 ) then print(rn .. ": " .. a); end end

ちょっと番外編気味。/runコマンドはluaスクリプトを無理矢理走らせるので、詳しい人はこれを使ってさらにいろいろ細かいことができてしまうらしい(私はコピペしてきたのを使うくらいだ)。このMacroだと、ArchaeologyでSolveしたプロジェクトの数をRaceごとに集計して表示する。

  • カメラを最大望遠にする

/console cameraDistanceMax 50

番外編その2。こちら参照。

  • CTC(Combat Table Coverage)チェッカー

/run DEFAULT_CHAT_FRAME:AddMessage("Need 102.4% for combat table coverage. Current buffed coverage: "..string.format("%.2f", GetDodgeChance()+GetBlockChance()+GetParryChance() +5).."%")

CTCとはWarrior及びPaladin Tankで、Block込みでボスのMelee攻撃が通常Hitしなくなる状態(いわゆるUnhittable)。これが達成されていると、Melee攻撃が悪くとも30%軽減(Block)される。T13では比較的容易に達成できるのでたいていの盾Tankはこれをまず目指す。上のスクリプトDodge/Parry/Blockの合計に5%の固定Miss率を加えた数値を表示する。これが102.4%を上回ればOK。

  • AHで、表示されているページの1番上の商品をBuyoutする

/run local top=GetAuctionItemInfo("list",1) if top then PlaceAuctionBid("list",1,select(10,GetAuctionItemInfo("list",1))) end

タイトルそのまんま。少量スタックで大量出品されているようなものを連続購入したい時なんかに使っている。確認ウィンドウが出ないので注意!!

  • Raidターゲットマーカー

/tar Twilight Elite Dreadblade
/tar Hideous Amalgamation
/script SetRaidTarget("Target",8);
/targetlasttarget
/changeactionbar 1

SetRaidTarget関数は、ターゲットとマーカー番号を引数に取り、マーカーをつける頻出関数。マーカー番号は8がドクロ、7がバツ〜1が星印まで、メニューに出てくる順に並んでいる。/tarで重要な対象をターゲットし、マーカーを付けて、/targetlasttargetで直前のターゲットに戻る。ターゲットにはUnitID(Target/Focus/Raid1/Party1/Boss1等)のほか、Raidメンバーなら名前をそのまま入れることができる。ちなみにターゲットマーカーはPvPで敵プレイヤーにつけることはできないので、当然このようなMacroも敵プレイヤーに対しては動作しない。

*1:まったくMacroの存在を知らずに今までプレイしていた人が使い始めた、というのならまだしも、エンドコンテンツをプレイする域までWoWをやってきたなら大抵基本的なMacroはすでに使っているはずだし。

*2:要はif構文

*3:else,elseifもしくはcase構文にあたる

*4:厳密には、攻撃系のスキルが使用できるか否かでわかれていると思われる。

*5:Palのオーラ、DKのプレゼンスなど。バーが切り替わらないものはスタンスと扱われないようだ。

*6:通称ビルトインOutfitter。有名な装備切り替えAddonの基本機能が公式採用されたもの。

Cataclysm Restoration Shaman

4.2

一応AltRunではMSRestoでやるようになったけど、いまいちプレイ頻度が高くないので偉そうなこと書けない……
4.2で変更何があったかなあと今更パチノツを見返すと、ManaTideのNerfとそれを補うWaterShieldTalentのBuffだけだった。RaidにおけるいわゆるManaバッテリー役としてはNerfされてしまったわけだが、ManaTideの効用抜きで見たとき現状ShmのHealはやっぱり弱いという認識になったらしく4.3で若干Buff予定。
ULのBuffについて追記。RTに乗るようになったのは4.1からだが、HoT部分でなくDirect部分にむしろ乗っているらしい。当時自分で試したときHoT部分に乗っていたような気がしたのだが……あとで試す。で、UEの各種Buffの仕様かバグか、Buffあり状態でCastスペル>Instantスペルの順で間を置かずに(Queして)打つと、両方のスペルにBuffが乗るらしい。UE自体、移動中に使うか大ダメージに前もって当てるくらいしかないので、覚えておくと便利。
プレイスタイルには変更が無いので、賑やかしにHasteブレイクポイント表を自分用にEJからコピペしておく。4.2現在、FLRaidしているShmだとRiptideの次のブレイクポイントに合わせてHasteに振るのもありらしい(これまではELWのブレイクポイントが現実的だった)。

Riptide glyphed: 21 sec
#0%5%1%+5%3%+5%1%+3%+5%
8913260130--
927452005185815731431
1045743747358332643105
1163995481530349514776
Earthliving weapon duration: 12 sec
#0%5%1%+5%3%+5%1%+3%+5%
51602916780516385
648053967379834783317
780007009681764326242
Riptide unglyphed: 15 sec
#0%5%1%+5%3%+5%1%+3%+5%
6128060947621890
738443051289425892437
863995484530349514776
989677930772573267127
Healing Rain (HR +1 initial tick)
#0%5%1%+5%3%+5%1%+3%+5%
6127960847521788
738423049289225872435
864015486530549544778
989647927772273237124
引用元:http://elitistjerks.com/f79/t121202-resto_raiding_4_1_updating_4_2_a/#Haste
%Hasteの内訳は、1%:GobRacial 3%:Dark Intent 5%:各種SpellHasteBuff。5%はトーテムが生きていれば有効なので基本的に常にあると考えていい。

4.1

ULのBuffはHRには乗らなくなった。そのかわり、RTのHoT部分には乗るようになった。

4.1Restoの目玉はやはりSpirit Link Totemだが、設置場所を選べないTotemの都合上、若干使いづらいと感じられることもある。とはいえ強いのは間違いない。使い方は主に2通りで、①単純にダメージ軽減のRaidCDとして使うか、②HP分配機能による緊急ヒールとして使うか。MaloやChimその他、①が適用できるボスも多いが、②をうまくやるとその恩恵をより明らかに感じられる。Raidダメージと個人ダメージが複合するタイミングで、Nukeされたプレイヤーが次のRaidダメージtickで落ちる、というような状況で置くのがよくあるパターン。ODSやNefで光るだろう。他にも、ヒールカットdebuffを無視できるという特性を利用してHalfusでTankヒールに、とかもありうる。創意工夫のしがいがあるCDと言えるかもしれない。

4.0.6

5manヒールはそこそこやっていたが、最近になって久々にRaidヒールをする機会も何度か持てたので、CataでのShmヒールの所感を。もうだいぶローンチから時間が経ってしまったが……
キャラは85になり、ゲーム自体もいくつかのパッチとHotfixを経てきたが、基本を押さえればShmヒールはそこまで極端に難しくなったわけではない、と思う。4.0.1の覚書で書いた内容はだいたい今も通用する。HW/HS/GHWはそれぞれEfficient[安い]/Fast[早い]/Big[大きい]ヒールに当たり、状況によってこれらを使い分けていく。TidalWaveのキープ(≒CDごとのRT)とESキープは相変わらずの鉄則。複数ヒール手段は新スキルHealingRainとCHを使い分けたいところだが、正直HRが楽かつ強すぎて気づくと頼ってしまう。別段問題ではないのだが、HRはかなり高いヒールであり、CDごとに連発などしているといつの間にかマナがなくなっているので節度を持つこと。CHの方もデフォルトジャンプ数が増えて扱いが楽になった感じはあるが、5manだとめいめい好き勝手に位置取ってジャンプしないので大変非効率なスペルになる。HR/CHともにEarthlivingをProcしうるが、Proc率がだいぶ低い。ただ設置型であるHRに関しては、味方が効果時間中ずっと範囲内にいてくれれば累積でそこそこ高いProc率になる(体感)。
各種タレントのシナジーを考えたとき、Shmヒールはある程度Crit率があると安定する。素で20%くらいあるといい感じ。Masteryはホントにゴリゴリ減る環境(Try)やChimaeronでは光るが、普段はありがたみの薄いStats。HasteはHoTのブレイクポイントを意識して積むといいらしいが、このあたりは体感が難しい。とにかくレベルキャップ開放直後のため、HasteのGCDSoftCapはとてつもなく遠いし、ある程度意識して積んでおかないとCritが低くなってしまうなどの理由からHaste一強だったLK終盤の常識はもう過去。
マナStatsといえばSpiritだが、一般的には2k強が一つの目安といわれることが多い。実際その程度あれば、5manや簡単なRaidでは困らないという感覚はある。ただ注意しないといけないのが、装備の平均ilvlが低い状態、すなわちIntが低くマナ総量が低い状態でSpiだけとりあえず2k積む、というのはあまり意味がないし、むしろパフォーマンスを落とす可能性があるということ。Replenishがマナ総量を基準としているので、何よりInt優先が大原則だ。ほかのヒーラーの様子も見る限りマナ総量の目安は、80kを越えたあたりで5manヒールが安定し始め、90kを越えればRaidでもそこそこ、100kの大台に乗ればTry以外ではマナのことをあまり考えなくなる、といった具合。
今のTierだとどのヒーラーでもそうだと思うがDMC:Tsunamiは強い。+400Spiがほぼ全戦闘通して得られるし、かつこれは新仕様のManaTideにも乗る。ついでに書いておくと、新仕様のManaTideに乗らないのはUse効果で得るSpiのみ比較的大きなSpiを生成するProc/UseTrinketで、ElixirやFoodはもちろん、Procで得るSpiも乗るらしい(DMCだけでなく、HeartsongやDarkglowEmbroideryなども乗るようだ)。(※追記:Mandalaの固定Spiはもちろん、Jarの半永久Spiも乗る。逆にCoreやFoMなどは乗らない
新スキルUnleashElementのELW版だが、これのヒール部分はHW程度の量で、やはりメインはNextHealのブースト。エンカウンターに慣れてくれば大ダメージに先立って当てることができるようになってくると思うが、慣れないうちはそれどころではなくて使われないままになってしまうこともある(今の私だ)。CDを無駄にしないために火急のヒールが不要なタイミングでとりあえず打っておく癖をつけ、徐々に効果的なタイミングに打てるよう練習するといいかもしれない。一見、TidalWaveのスタックが切れたがRTが上がってないGCDに入れるとちょうどよさそうで思わずやってしまうが、ブーストBuffがRTに使われてしまうのでやめよう。このBuffはダイレクトヒールにしか乗らない。ただ、設置ヒールであるHRはHoTではなくダイレクトヒールの連続という扱いなので効果が乗るようだ。
最後に、覚書で取り上げた新タレントFIとTCだが、現状ほぼ取らない。FIはPvPタレントでは結構メジャーな選択肢だが、PvEで使うのは簡単ではない(UnLとほぼ同じメカニックなので、エンカウンターへの慣れが前提)。TCは各所での評価を読むにほとんどMagmaw専用タレントと言ってよさそうだ。

Alterac Valley

あるたらっく・ばれー。WoW最初の大規模BGにして、たぶん古今最大のBG。Alterac Mountain山中にある、Frostwolf Clanの隠れ里。Frostwolf ClanはThrallの父Durotanの出身Clanであり、したがってThrallもFrostwolf出身である。現在はWC3でちょろっと登場したFar Seer、Drek'Tharが族長を務める。Ally側のFaction・Stormpike GuardもAlterac山中に暮らすDwarfで、まあいろいろあってここAVを巡って争う。
AVには実に様々な要素があり、結構複雑なBGである。とはいうものの、拡張の進行に伴いそれらのうち多くの要素は廃止、あるいは形骸化してしまった。最近ではいくつかの戦略パターンはあれど、比較的単純な原則に従えば取り残されることなく勝利に貢献できるようになっている。筆者自身も、昔のAVの話は聞いたことこそあれ実際に触れたことのない世界なので、ここでは基本その最近の事情を元に書き、昔の話は最後で紹介する。
大原則として、AVでは両チームに当初600Reinforcementが与えられている。勝利条件は先に敵のReinforcementを0にすること。そのための様々なアプローチが用意されているが、最も直接的には敵チームのNPCボスを殺すことで即座に達成される。

Alterac現代戦


Reinforcementは、タワー/バンカー破壊、キャプテンKill、プレイヤーKillによって減少し、Mine(鉱山)のCapによってわずかずつ回復する。が、これらの手段によるReinforcement変動はたいていの場合決定的な手段にはならず、結局のところボスKillが最終手段としては必要になってくる(ボスを残して勝とうとすると今でも結構時間がかかってしまう)。
HordeのボスはDrek'thar(Drek)、AllyのボスはVanndar Stormpike(Van)。ボス自体の難しさはそれほど問題にはならない。Tankと、十分なDPSと死人を出しすぎない程度のヒールがあれば容易に殺せる。問題はボスを取り巻いているWarmaster(H)/Marshal(A)で、こいつらは最初4人おり、全員が周囲にいるボスとWarmasterのHP/Damageを25%上昇させるオーラを持っている。そしてこのオーラはスタックするので、ボスには最初144%のHP/DamgeBuffがついている。この状態でボスをPullするのはたいてい死亡フラグ。従って取り巻きを始末してからボスに取り掛からなければならないが、今は取り巻きを個別Pullすることはできなくなっている。
取り巻きにご退場いただくには、敵軍のタワー/バンカーを破壊する必要がある。タワー1つにつき取り巻き1人が対応しており、1つ破壊に成功すると取り巻きが1人減る。タワーは両軍4つずつあるので、タワーを順調に破壊していけば、1人になったボスと戦うことができるというわけだ。ということで敵陣地までの道中にあるタワーを破壊していくことになる。
タワーにはNPCガードがいるが、弱いので適当に蹴散らせばよい。Capはおなじみのフラグ操作方式で、Capしてから4分間維持することで破壊することができる。一度破壊されたタワーはその後何の役にも立たない。絵的にも炎上していてすぐにわかるので、破壊されてしまったら以降完全に無視する。逆に自軍タワーがCapされた時は、4分以内にRecapすればABと同じく防衛扱いとなり、時間が立てばNPCも戻ってくる。Hordeのタワーは旗のある最上階が小部屋になっており籠城しやすく、ノックバックがあれば突き落すこともでき、登るのも若干面倒、と「取りづらく守りやすい」といわれる。一方Allyのバンカーはうまく位置調整すればNPCガードを無視してCapできたり、それをせずとも数人倒せば容易にCapできるので取りやすい。その分守りにくければバランスがよかったのだが、バンカー外壁を柱に見立ててLoSするなどの小技が結構利き、意外にも守りにくいというほどではない。タワーに関してはそんなわけで若干Horde有利のようにも見えるが、結局のところBGの常で拠点攻防は人数がモノを言うため、多いほうが勝つ原則はたいてい変わらない。しかも、一度Capされて攻守が逆転したら、建物の構造差による有利不利もそのまま逆転することになる。そしてどちらもきちんと人数を配しているなら、建物の構造差云々というより、高所を取れる以上守備側がたいてい有利である。Cap後、十分な人数で守っていたのにタワーを奪い返された、などというのは少々恥ずかしい話だ。
ここAVではタワーとGYは別個の拠点扱いとなっており、GYのほうも独自にCapすることができる。そのため最寄りGYをCapしておけばタワー攻撃を有利に進めることができるだろう。とはいうもののGYはそのCap状況が直接戦況を左右しないため優先度が低く(Reinforce変動がなく、後述するHonor収入もない)、CapできるときはあっさりCapできるし、逆にRecapされるときもあっさりだったりする(敵陣最奥のGYは例外)。NPCガードがほぼ無意味になっている現状、GYは単なる復活地点以上の意味を持たないので、HordeならSP/AS、AllyならFW/RHを既に取っているなら、中盤のSH/SF/IBは無視してもあまり影響はない。
上で書いたようにAVでは、ボスKill以外のReinforce変動は決定打にならないことが多い。従って勝敗そのものはいかにボスを殺せる状況を早く作るかにかかっており、突き詰めれば「敵軍タワーを早く破壊する」「タワーを割ったら人を集め、ボスを殺す」ことが基本的な行動指針になる。一方で、自軍タワーやGYをRecap/Defするのは、敵の攻撃を遅らせて自軍の攻撃時間を稼ぐという意味を持つ。もちろん良いことなのだが、守備に人数を割かれて攻撃の手が弱まったりすると長期戦化を招く。
敵タワー破壊・ボスKillをとにかく早く目指し、守備には人数をほとんど割かないのがいわゆるRush/Zerg/Raceと呼ばれるタイプの戦略*1、攻撃を主力としつつRecapにもある程度まとまった人数をあてるのがOffensiveな戦略、自軍のチョークポイント*2を固めて敵オフェンスを迎え撃つのがDefensive/Turtling(籠城戦)という戦略になる。
Pugでは気を利かせてRecapしようとするプレイヤーが少なかったり返り討ちにされたりして、結果的に攻め偏重のZerg模様になってしまうパターンが多い。籠城戦は長期戦必須の上どちらかというと消極策なのでPugで意図して実行されるケースは少ない。単独行動しようとしたり、コミュニケーション不足でディフェンスが人数不足だったりした場合に、まっすぐキャプテンを狙ってきた敵オフェンスに轢き殺されてベース寄りGYに戻され、その後なし崩し的に籠城させられるということはありうる。だがこうなると守備の人数が足りていないのはもちろん、攻撃も手薄になっていてタワー制圧もだらだら時間がかかり、負け試合濃厚。ということで、基本的にはオフェンスチームに加わって攻撃の人数を確保し、適宜タワーをCap&Defしつつ敵本陣を目指すのが(Pugに参加してプレイする場合は)最も外れの少ない方針といえる。ところが、ここで問題になるのがHonor効率である。

Alterac Honor Farm

WotLKでWG、Cataでもその後継TBが導入された。これらのWorldPvPは勝利時のボーナスHonorが大きく、時間もほどほどに短く、大人数であるためにHKによるHonorも馬鹿にならない量になり、結果時間当たりのHonor収入がかなり大きい(特にTBオフェンス)。が、WorldPvPのほうは2時間半に1回なので、連続で何回もやるということができない(BGもQue待ちを考えたら連続とは言い難いが……)。そしてバニラの昔からHonor FarmといえばAVというのもまた変わらぬ事実であり、今でもきちんとボーナスHonorルールを把握してプレイし、かつ勝利すればそこそこ高い効率でHonorを稼げる。
結論から言うと、上で書いた3種の戦略のうち、Offensive戦略が勝利時のボーナスHonorが一番大きくなる。つまり自軍タワーおよび自軍キャプテンを守ることで、より高いHonorがもらえるようになっているのだ。
ここで今まで触れてこなかったキャプテンがようやく話に出てくる。HordeはGalvangar(Galv)、AllyはBalinda Stonehearth(Bal)。このキャプテン、たいていの場合しょっぱなに轢き殺されて早々にご退場なさるわけだが、実は生き長らえていると味方にHP20%UPというなかなか強力なBuffを定期的にかけてくれるらしい。しかも、このBuffの初回は敵キャプテンKillに成功したときかかるらしく、従って先にキャプテンを殺されたチームはこのBuffを受けられないということになる。ただ、Buff自体は各回2分しか持続しない。お互いにキャプテンを殺し合ってしまうと、先にKill成功してBuffをもらえた方もすぐ効果時間切れになって追加もない。そんなわけなのでキャプテンというのが現在は非常に存在意義の薄い人たちになっており、今では単なるボーナスHonor生成装置なのである。戦闘終了時、味方キャプテンの生存と敵キャプテンKillに対しそれぞれボーナスHonorが発生する。
タワーの(Re)Cap&Defも戦闘終了時のボーナスHonor計算に利用される。敵のタワーを破壊した数、および味方のタワーを守った数*3に応じてボーナスが得られる。よって4つ壊して4つ守るのが最大になる。
また、今ではめったに利用されなくなった空軍の指揮官(Wing Commander)救出も実はボーナスHonor源となっている。全部で3人いるWing Commanderを救出すれば、救出した人数に応じてボーナス。Wing Commanderにかかずらう人は今ではほとんどいないので*4、勝ち試合にしろ負け試合にしろ一進一退にしろ、戦闘終了までにまだ時間があると踏んだらこっそりエスコートしてみるのも悪くない。逆に敵Wing Commanderが走っているのを見たらとりあえず殺しておけば敵のHonor収入を減らせるのでいやがらせにはなる。が、時間がもったいないと思うなら無視で構わない。敵Wing CommanderのKillはHonor計算に利用されず、またこのあと紹介する空軍召集までこぎつけられるパターンも今時めったにないからだ。
以上の要素に加え、勝利報酬とCtA週の報酬がボーナスHonorの内訳となる。単に勝つためであればRushも上等なのだが、Honor収入を考えるとそれだけでは若干芸がない。最後のボスは40人全員でなくても倒せること、タワー破壊までの4分の待ち時間に少し戻ってRecapに行く等が可能であること、おまけ程度ではあるがHPBuffもあること。これらを考えると、キャプテンをまず守り、そこからオフェンスとRecapに分かれて行動するのが、Rushとそれほど大きくは変わらない試合時間でより多くのHonorが得られ、「おいしい」AVの攻略法といえる。立ち回りに慣れてきたと感じたら、HonorのためにぜひRecap&Def寄りの行動をとってみるといいだろう。

Alteracむかしばなし

聞いた話・調べた話ばかりになってしまい恐縮だが、AVについて書く以上避けては通れないのが昔話。WoWをやっていれば「24時間AV」などの単語を耳にすることもあるだろう。それが現実だった時代の話、およびその時代には利用されていたが、今となってはほこりをかぶっているAVの諸要素の話だ。
そもそも実装当時、AVにはReinforcementなんて制度はなかった。つまりボスKillだけが勝利条件であり、そのためにひたすら押し合いへし合いだったようだ。上で書いたようにほとんどReinforcementも形骸化してしまっている現状を基準にすると、「別に今と変わらなくね?」と感じてしまうが、どっこい、今と昔のAVではボスに辿り着くまでの事情が違った。とにかくNPCが強く、かつ数が今よりはるかに多かった。今ではノーマルになっているNPCのうち多くはエリートで、しかも要所要所にCommander/Lieutenantという中ボスNPCも混じっていた*5。そういったRaidTrash並みのNPCの大軍をかいくぐって敵陣に迫るのは並大抵のことではなく、素のプレイヤーだけでは太刀打ちできない。
そこで利用されていたのが、いわゆるBattle Questsである。AVの自軍本陣で提出できるこれらのクエスト、たいていはAV内の様々なところから得られるトークンを集めるものだが、これをこなすことでBuffを得たり、またチーム全体で一定量トークンを蓄積することにより、自軍NPCをアップグレードしたり、一緒に敵軍と戦ってくれるNPC部隊(歩兵/騎兵)を召集したりすることができた。上で少し触れたWing Commanderは、救出成功後に空軍召集のためのクエストを受けさせてくれる。こちらもチーム全体で一定の進捗に達すると、救出したWing Commanderの担当地区に対し、飛行マウントに乗ったNPC空軍部隊を派遣するよう要請できる。また、各陣営それぞれにShaman(H)/Druid(A)の代表NPCがいて、その人のクエストでこれまた一定進捗に達すると、HordeならLokholar the Ice Lord、AllyならIvus the Forest LordというRaidボスレベルの究極ユニットを召喚することができる。この召喚には10人のプレイヤーが必要で、LockやMageのものと同じようなRitualPortalをクリックする必要があり、召喚に成功するとマップ中央のField of Strifeでしばらく戦ったのち、敵陣に向かって進軍する。
こういったクエストは実は今も変わらず利用可能であり、ごくごくたまにだが長期戦化した場合、物好きなプレイヤーがコツコツ進めていることもある。私もIceLordの召喚と空軍の召集はそれぞれ一度だけ遭遇したことがある。マップの片端でいつの間にか取られたり終始無視されたりしているMineや、道中をうろうろしているRamやWolfなども立派なクエストオブジェクトであり、戦略資源だったのだ。Mine内には少しずつだがクリックでLootできるSupplyオブジェクトが出現し、これを拾って集めることで歩兵部隊召集クエストのトークンになる。動物は、Stable Masterのクエストで借りられるアイテムを使ってTameしたり、あるいは殺して皮を集めることで騎兵部隊召集クエストのトークンになる。そして、敵軍プレイヤー・NPCを殺したあとLootできる謎のアイテムの数々、血やら肉やら、メダルやらスクラップやら、これらもすべてトークンで、究極ユニット召喚や空軍召集、NPCアップグレードのクエストに必要だ。WoWの世界というのはよくできていて、一見ただの背景に見える事物にも、たいてい何がしかのクエストやストーリーとの関連・対応がある。AVはその設計思想を変わらず貫いたBGであり、実に隙なく作られているのだ。
また、ほかにも戦闘にかかわる現在との大きな違いとして、Hordeのスタート地点の変更がある。もともとHordeのスタート地点は今よりずっと北、TPの南東あたりに位置していたのだ。今のAVに慣れた者からするとひどい設定だと感じずにはいられない。実際変更前はHordeのプレイヤーがGalv/IBを固めるのが明らかに早かったらしく、タワー/バンカーの構造差や、もともと非対称な地形も相まって、AVバランス議論は実装当初からずっと存在している話題だった。もう一つ、自軍タワーが破壊されるとWarmaster/Marshalが減るのは昔からだが、それに加え敵軍タワーを破壊すると追加のWarmasterが出現するという仕様だったらしい。従ってボスKillのためには自軍タワーを守ることが今以上に重要だったと思われる。
中立GYであるSFには、昔はWinteraxというTrollの部族が居座っており、CapするためにはそこのリーダーであるKorrak the Bloodragerという中立NPCも倒さねばならなかった。パッチで何度か変更されたが、結果として退場させられたときのバージョンではこのKorrakは普通に強く、相手をするのに人数を割かれるのがもったいないということでSFGYは無視するという風潮が生まれたらしい*6。またさらにさかのぼると、Winterax TrollはField of Strifeに居座っており、かつほかにもSyndicateの人間やGnollなどの中立NPCグループがAV内各地に陣取っていたようだ。
最後に、これも現在ではあまり使われなくなってしまったが一応有用である要素として、テレポートTrinketがある。これはAV内のどこからでも自軍Keepにテレポートできるというもので、Battle Questsではなく普通の個人クエストをAVの入り口で受けて、自陣近くの洞窟から旗を取り返してくるともらえる。自陣営のRepに応じてアップグレードすることができ、最終的にはRank6のEpicとなる。このTrinketのUse効果には装備時の30秒制限がかかるため、AV内にいる限り装備していてよかったバニラ時代と違い、使用したい時に装備することになるであろう現在では、実質Cast時間40秒でCD2minと、大変微妙な使い勝手。一応、Exalted999/1000になればCDなしにはなるが、今となってはこれをちゃんと持ってAVに来ているプレイヤーのほうが少ないと思われるので、きちんと使ったところで戦況を左右できるかといえば疑問である。ただ、Battle Questsをやってみようというときには持っておくと便利なので、とりあえず最初のクエストだけでもやっておいて損はないだろう。

*1:6分で勝利すると電撃戦アチーブAlterac Blitz。

*2:狭くなっている場所。HordeならKeep/Village手前の柵やGalv/IB周り、Allyなら橋やSPGY脇の谷間、IW脇。

*3:Defend状態が必要。破壊されていなくてもCapされているとカウントされない。

*4:たまによくわからずに話しかけてエスコートを開始してしまったプレイヤーにその後放置され、1人で自陣までマラソンしている姿が見られる。レアMobかと勘違いしてしまうシュールさがある。

*5:一部のCommanderはクエストをくれたほか、周辺のNPCガードを指揮しており、倒されるとその区域にはNPCガードがRespawnしなくなったので、タワー制圧のために倒さねばならなかった。

*6:ちなみにこのKorrakというTroll、パッチでAVから追いやられてどこへ行ったのかと思えば、なんとZul'Drakの闘技場クエストでボスとして再登場している。

Teleport/Portal/MassTransitまとめ(4.2対応)

※4.1追記:Dal/Shattのポータルは復帰プレイヤー向けの措置ということでOrg(H)/SW(A)行きに限り復活した。
Dal/ShattのポータルがCata導入に合わせて廃止されて久しいが、RaidにArchaeologyに新クエスト探訪にと長距離移動の重要性はいやますばかり。ということでここに長距離移動手段をまとめる。フライトタクシーや直接飛んでいく以外の手段を挙げられるだけ挙げておく。筆者がHordeなのでAllyの都市間移動手段が不正確な可能性あり! 指摘歓迎。
行き先別、大陸別一回、もしくは特定クエスト中しか使えないものは除外。CataでRevampされた低レベルゾーンなどでは、無料で何度も使える交通機関が新しく設置されたところもあるが、それらはタクシー扱いということで省略した。特定陣営・クラス・Prof専用の手段については色分け・明記。
新しいテレポーター系アイテムや航路など導入されたら追記予定。

Kalimdor


北から順。

  1. Darnassus*1
  2. Moonglade
  3. Winterspring: Everlook
  4. Exodar
    • Teleport(A)(Mage)
    • Portal(A)(Mage)
    • DarnassusからPortal(A)(Added in 4.0.3a)
    • Darnassusから船
  5. Mount Hyjal: Nordrassil
  6. Orgrimmar
  7. Thunder Bluff
  8. Northern Barrens: Ratchet
    • Booty Bayから船
  9. Dustwallow Marsh: Theramore Isle
    • Teleport(A)(Mage)
    • Portal(A)(Mage)
    • Menethil Harbor(Wetlands)から船
  10. Un'Goro Crater: Waygate
    • Waygate(Sholazar Basin)からWaygate*2
  11. Tanaris: Gadgetzan
  12. Tanaris: Caverns of Time
    • ShattrathからTeleport(要Keepers of Time:Revered)
    • DalaranからPortal
  13. Uldum: Ramkahen

Eastern Kingdoms


北から順。

  1. Isle of Quel'Danas: Sun's Reach Sanctum
  2. Silvermoon City
    • Teleport(H)(Mage)
    • Portal(H)(Mage)
    • UndercityからOrb of Translocation
  3. Eastern Plaguelands: Acherus: The Ebon hold
    • Death Gate(Death Knight)
  4. Undercity
    • Teleport(H)(Mage)
    • Portal(H)(Mage)
    • MoongladeからLunar Festival Invitation(H)(要Lunar Festival)
    • Silvermoon CityからOrb of Translocation
    • Orgrimmarから飛行船
    • Vengeance Landing(Howling Fjord)から飛行船
    • Grom'gol Base Camp(StV)から飛行船
  5. Tol Barad Peninsula
  6. Tol Barad
    • PvPウィンドウからQue(2時間半に1回。あぶれる場合あり)
  7. Wetlands: Menethil Harbor*3
    • Theramore Isle(Dustwallow Marsh)から船
    • Valgarde(Howling Fjord)から船
  8. Twilight Highlands
  9. Ironforge
  10. Vashj'ir*4
  11. Blackrock Depth: Grim Guzzler
  12. Stormwind City
  13. Swamp of Sorrows: Stonard
    • Teleport(H)(Mage)
    • Portal(H)(Mage)
  14. Deadwind Pass: Karazhan
  15. Blasted Lands: The Dark Portal
  16. Northern Stranglethorn: Grom'gol Base Camp
    • Orgrimmarから飛行船
    • Undercityから飛行船
  17. The Cape of Stranglethorn: Booty Bay

Outland


北から順。

  1. Netherstorm: Area 52
  2. Blade's Edge Mountain: Toshley's Station
  3. Hellfire Peninsula: Stair of Destiny
  4. Shattrath City
  5. Shadowmoon Valley: Black Temple

Northrend


西から順。

  1. Borean Tundra: Warsong Hold
    • Orgrimmarから飛行船
  2. Borean Tundra: Valiance Keep
    • Stormwindから船
  3. Borean Tundra: Lake Kum'uya
  4. Sholazar Basin: Waygate
    • Waygate(Un'Goro Crater)からWaygate
  5. Sholazar Basin: The Grimmering Pillar
  6. Wintergrasp
    • PvPウィンドウからQue(2時間半に1回。あぶれる場合あり)
    • DalaranからPortal(占領中のみ)
  7. Icecrown: Sindragosa's Fall
  8. Icecrown: Argent Tournament Grounds
  9. Dalaran
  10. Storm Peaks: Ulduar
  11. Howling Fjord: Utgarde Keep
  12. Howling Fjord: Valgarde
    • Menethil Harbor(Wetlands)から船
  13. Howling Fjord: Vengeance Landing
    • Undercityから飛行船

Maelstrom

  1. Deepholm: Temple of Earth

*1:Cata以前にDarkshoreにあった港・AuberdineはShattaringによって壊滅・廃止され、ハブ機能はDarnassus沿岸の港に移された。Ally側はDarnassus->Darkshore間を無料のタクシーで移動できるが、Hordeはそれを使えないのでアチーブ等でDarnassusに行きたい場合、飛行マウントでFatigueを超えるか、SWを経由する必要がある。

*2:Sholazar側クエストチェーンでUnlockする必要あり。

*3:昔(WotLK以前)はSWに港がなかったためAuberdineとここが接続しており、NEプレイヤーはIF/SWに行くためにWetlandsを横断する必要があったらしい。

*4:エスト進行度によって、テレポート先が変化する。

*5:IoQDのデイリーで1日1枚手に入る。元々はUnique属性がついていたので1枚しか持てなかったようだが、今はスタックできるので貯めておけるようになった。が、Quel'Thalasエリアは4.0.6現在飛行マウントに乗れないので、このScrollを用いてSMC>IoQD>Shattと移動することは可能だが、遅い。

*6:WormholeGeneratorを使った際、低確率でDal地下の秘密の部屋にテレポートする選択肢が出現する。ただし、この部屋には出口がないらしいので、DalおよびNRへの移動手段としては利用できない。

Eye of the Storm

BCで追加されたBG。Netherstormのどこかにある浮き島の一つらしい。BCではHFP、Zangar、Nag、TFの4エリアにフィールドPvP要素が用意されたが、新BGはこれだけだった。
このBGのシステムははっきりWSG/ABの折衷である。全部で4つある拠点(タワー)を占拠していると時間経過によりポイントが加算される。またエリア中央に出現するFlagを運んで自軍拠点に持ち帰ることでもポイントを獲得できる。勝利条件は相手チームより先に1600ptを獲得すること。Flagの取得はクリックしてチャネリング操作。拠点のCapは、近くにより多くのプレイヤーがいる陣営側にゲージが傾いていく方式(Tug-O-War style;綱引き方式)。これはBCの多くのフィールドPvPオブジェクトや、さらにその前だとクラシックのEPLにおけるタワーで用いられていた方式でもある。のちにWG、TBでも採用されることになった。

  • 時間当たりポイント収入
    • 1Cap:1pt/sec
    • 2Cap:2pt/sec
    • 3Cap:5pt/sec
    • 4Cap:10pt/sec
  • Flag1Capあたりポイント加算
    • 1Cap:75pt
    • 2Cap:85pt
    • 3Cap:100pt
    • 4Cap:500pt

このBGは南北にも東西にもほぼ対称な地形で、Aは北、Hは南からスタートする。たいていの場合、それぞれ近いほうの拠点2つずつをCapしあってから、さあこれからどうしようかという展開になることが多い。たまに近い側のCapはそこそこに、はじめから決め打ちで敵スタート地点側の東西どちらかの拠点を急襲しに行くパターンもある。2-2になるとそこからの展開は、Flag指向か3Cap指向かに分かれる。Flag1Capあたりのポイント加算は自軍の拠点数に依存しており、多く拠点を持っているとFlagCap時のポイントも多くなる。当然ながら拠点占拠による継続ポイント収入も拠点数が多いほど多くなる。
2種類のポイントアプローチがあることから、EotSは一見複雑で必勝法といえるような鉄板の選択はないようにも見える。が、ポイント表を眺めると以下の事実が見えてくる。1タワーですべてのFlagをCapするチームと3タワーを維持し続けるチームが戦った場合、ルール上3タワー維持のチームが勝つ*1。従っておおざっぱに言うと、2-2のイーブン状態からのトレードオフを考えた場合、 +1タワーの価値 > その後の試合時間通した全Flagの価値 である*2
よって3Capを狙っていくか、あるいは3Capされそうなら即座に2Capを回復しにいく意識は少なくとも持っていないと確実に負ける。前述したFlag指向か3Cap指向かという選択でFlag指向を取る場合、相手チームの3Capだけは可能な限り長く阻止し続けないとどんなにFlagを取れても逆転される可能性がある。ただFlagをきっちり取っていける場合、紙一重の攻防にはなるが、1-2を長時間維持できるならば必ずしも2-2にまで戻さなくてもいい可能性はある*3。ここからは対戦するチームがどちらを指向するか、その組み合わせによって戦況が変わってくることになる。

  • Flag指向 vs. Flag指向
    • 主に序盤、どちらのチームからもFlagに何人か群がった場合に見られる状況。結果は純粋にMidfightの強弱で決まる。が、最初の取り合いで負けてWipeさせられた方がその後も2Cap&Flagにこだわり続けることはあまりなく、その後拠点奪取に自然と方向転換していくことが多い。
  • Flag指向 vs. 3Cap指向
    • Flag指向のチームは3Capされないように維持or敵拠点牽制しながらFlagを運搬する形になる。その時のポイント差にもよるが、基本的には3Capを達成した側はその時点で若干有利になる。その場合Flagを狙っていた側はFlag取得によるリードが生きているうちに敵の一角を崩す必要がある。よほど戦力差があるのでない限り1-3を1-2に戻すのはそこまで困難ではないので、きちんと切り替えていくのが肝心。
  • 3Cap指向 vs. 3Cap指向
    • Flag完全無視の奪い合い、裏の取り合い。戦力差がない場合必然的にシーソーゲームになる。差が開かないことに業を煮やしてFlagに手を出す輩が必ず出始めるので(こう書いたが、最初に厳密な取り決めをしていたのでもない限り、別に悪いことではない)、そのあたりから別の方向性にシフトが始まる。序盤にFlagへ行かないプレイヤーが多い試合だとこっちになる。

見て分かる通り、結局のところこれらの組み合わせは戦況によって移り変わっていくもの。逆に言えば、戦況が長時間固定されてしまっているのはたいていの場合、どちらかのチームが打開できなくなった状況であり、つまりは勝敗も決している状況である。戦力的に互角ならば、このBGもABと同じく、コミュニケーションをとりつつ臨機応変に動くことだけが勝利への王道だろう。ついでに言えば、ノックバックやMCで奈落に落とされるのもABと全く同じである。
ただし、ABとは異なる点ももちろんある。方式は違えど拠点のCapが一人ではできないというのは同じなのだが、EotSでは拠点のCap妨害も一人ではできない。つまり少数ディフェンスで多人数にアサルトされた場合救援なしでは否応なしにCapをはがされてしまうということ(一応攻撃側に関しても、中途半端な人数では中立時間が長くなってしまうが)。その代わり、中央のFlagはタイミングによっては全く一人でCapすることもできるようになっているということだ。
どちらのチームも拠点奪取に躍起になっている状況で、Flagが放置されているならば狙いにいくのは大いに結構。ただし3Capされそうな状況などで一人せっせとFlagを運ぶのは単なるスタンドプレーになってしまうこともあるので、顰蹙を買わないように状況を見よう。「まずは拠点」がEotSにおける鉄則だ。

*1:右のポイント表から、3Capを維持すると320秒で1600ptに達する。一方その間1Capのチームは320ptを獲得するので、差は1280pt。1Cap時のFlagCapによる加算は75ptなので、Flagを18本Capしなければ勝利できない(17本では5pt差で負ける)。320/18=17.77よりFlag一本当たり約18秒でCapを繰り返さなければならないが、実際はFlagCap後のRespawn待ち時間とチャネリング操作時間があるのでこれは不可能である。

*2:0pt時からでなく、任意の両チーム同点状態からで考えても、3-1になるとその後ポイント差は4pt/secで広がっていくので、75/4=18.75よりFlag1Capに19秒以上時間をかけさせれば、Flagを取られることによるポイント加算を定時収入だけで振り切ることができる。

*3:拠点数2-2をキープし続ければFlagを多く取ったほうが勝つのは自明だが、1-2で推移する場合もFlagを多くとることが強力なアプローチになりうるから。上と同じように同点からの変動で考えると、1-2ならばポイント差は1pt/secでしか開かないので、75秒以内にFlagをCapできるならば占拠数で負けていてもポイント上イーブンなまま戦うことができる。Respawn待ちとチャネリング操作を合わせて1分前後でCapできる場合、そのまま勝つこともできる。ただし、味方拠点がなくなるとFlagはCapできなくなるのでそこだけ注意。

Strand of the Ancients(9/15Update)

略称SotA。WC3の名作MOD、Defence of the Ancients(DotA)から名前だけ借りているフシがある(同名のアチーブあり)。
Northrend南の海上にあるというTitan遺跡の島が舞台。完全なるvehicleファイトBGであり、プレイヤー同士の戦闘が勝敗に与える影響はどちらかというと低い。ダメージを与えて相手を殺すことより、ひたすら行動阻害スキルを使い続けたほうが、爆弾使用を妨げる意味でもかえって有効とすらいえる。私個人としてはあまり面白味のないBGであるという印象だ。ただ、その特徴のためにゲーム自体がサクサク終わるBGでもあり、最長でも20分という縛りがあるのでだらだらやり続けなくていいのは良い。WSGに次いでやることがはっきりしており、迷う必要がないのも楽といえば楽だ。ノルマンディー上陸作戦をモチーフにしたBGだという。
イニング制のBGであり、海からスタートする攻撃側と、陸からスタートする守備側に分かれてゲームが開始される。攻撃側の成功条件は、揚陸艇および途中のワークショップから繰り返し出現するDemolisherと、GY脇などにある爆弾を使用して、立ちふさがる門を破壊し続け、最奥のRelicChamberに到達すること。防御側はひたすら攻撃側を妨害することだ。先攻の攻撃成功、もしくは10分の制限時間オーバーで攻守交代し、同じことを繰り返す。後攻の場合、相手より短い時間で攻撃成功すれば勝利。先攻の場合、自分たちが攻撃に成功した所要時間の間Relicを守り続けることで勝利になる。先攻後攻どちらも攻撃に失敗した場合、ドローとなる。
Demoには操縦席のほかに2つの補助席があり、Rangedはここに座って周囲の守備側プレイヤーを攻撃することができる。補助席のプレイヤーは一応個別にターゲットされうるが、ネームプレートは表示されなくなるので画面を見て直接クリックする必要があり、基本的に狙われにくい。逆にこれをしないで、戦車誘導の歩兵よろしく守備側と一緒になって戦車を追いかけながら守るのもまあ席からあぶれたMeleeなら仕方ないが、十中八九Demoと一緒に足止めorCCされて置いてきぼり・Noob/BeachFarmer呼ばわりも免れないので、乗れる&乗ったまま使えるスキルが多いならおとなしく乗ってしまった方がいい。(※追記:Demoの補助席はCataで廃止されていた。)Demoに乗らずに走って追いかける場合、できる限りDemoにかけられた足止めDebuffをDispelすること。乗っている場合も追いかける場合も、攻撃もいいがまずは守備側プレイヤーをCC等で足止めし、Demoを先行させるのを優先すること。逆に言えば、補助席に乗ってしまうと使えるスキルが少ない・Dispelや効果的なCC等の降りていても有効なスキルが少ないクラスは、操縦席に乗せる第一候補になる。どの席に乗る場合でも、できるだけ後述するChargeを携行すること。Demoが破壊された時ただ引き返すのは非効率極まりない。
攻撃側は、Chamberまでの間に3か所あるGYをキャップしていくことで、復活地点をChamberに近づけるとともに、ワークショップから一度に出荷されるDemolisherの量を2台に増やすことができる。ただし、最南のChamber前庭GYをキャップするタイミングには注意が必要で、考えなしにここをキャップしてしまうと、復活時ワークショップに向かうためにいちいち引き返さないとならなくなり、かえって攻撃が遅くなる。東西のGYはキャップできるようならすぐさましてしまって構わない。GYキャップはAB等と同様、フラグのチャネリング操作によるものだが、一度取られると守備側はリキャップできないシステムになっている。
GY脇にはSeaforiumChargeがごろごろ置かれている。要は時限爆弾。クリックで一人ひとつずつ拾える。これを門のすぐそばに設置すると、時間経過で爆発し、門にダメージを与えられる。この手のアイテムは運搬中マウント等の行動制限が課されるパターンが多いが、SotAでは爆弾を持ちながらマウントおよびDemolisher使用、ステルス/Invisi等が自由にできるので、Demoなしでも門破壊に貢献することができる。ただ、守備側はChargeをチャネリング操作することでDisarmできるため、門のそばに守備側プレイヤーがいる場合、爆弾を置いてとっとと逃げるのではなく、Disarmされないよう守るべきだ。
守備側はとにかくDemoの破壊と爆弾の解除に専念する。DemoにはSnareとRootが効くので、とにかく足止めしながら殴る。SotAの門はかなり脆く、Demo2体に張り付かれたらあっという間に割れるので躊躇していてはいけない。前述したDemo補助席のRangedは、ターゲットしにくいうえに自由にキャストしてくるので、上手いプレイヤーに乗られるとかなり脅威。とはいえ補助席のプレイヤーよりもDemoのほうが優先度は高いので、我慢しながらDemoを壊すしかない。
各門の外には守備側のみ使用可能なテレポーターがあり、これで門内部に逃げることができる。また、門には備え付けの固定砲台があり、一応接近してくるDemoの破壊に使用できる。当然といえば当然だが発射から着弾まで結構時間がかかるので、Demoの移動経路を読んでうまく直撃させないとかなりしょぼいダメージにしかならず、またHonor収入の面から言っても集団から遠くで操作することになるので少なくなり、使う方が損を見るパターンが多いという悲しいツールだ。ただ、砲台を使ってDemoをたくさん破壊するアチーブは用意されている。また攻撃側でRogの場合、外からこの砲台をターゲットしてShadowstepすると内部に侵入できるという裏技があるらしい。つくづく不遇なツールである。
更新するのがだいぶ遅まきになってしまったが、上で書いたようにCataでDemoの補助席は廃止された。現状SotAはただただDemoが壊れるか門が壊れるかの競争になっている。固定砲台のダメージはスケールが調整されてそれなりのダメージが出るようになったので空いていたら使うべきだ。

Professionボーナスまとめ(6/4update)

※今更ながら4.1に合わせてこまごま修正・追記。
こちらはWowwikiの記述も古いままだったので、Wowheadをさらってまとめた。コメント欄を漁れば親切な人がまとめてくれているのが見つかる気もするが、比較したいときなんかいちいち探すの面倒なので。

Professionボーナス?

Profを覚えると、売買可能なアイテムが作れるだけでなく、PvE/PvPおよびその他の用途で役立つ専用のボーナスがついてくる。Profには採集系と生産系(制作系とも)がある。そのうち生産系Profのほうは、もともと各Prof及びその専攻(Specialization)に応じたBoPアイテムが作れるというのが言ってみればボーナスだった(〜tBC)。しかしWotLKに入ってから、強力なBoPアイテムを作れる生産系Profはなくなった少なくなった*1。代わりに各Profごとに独自のアプローチで、ある程度は均一なボーナスをクラス・スペックに合わせて獲得できる仕様になった。採集系Profもそれに伴い固有のボーナスが得られるようになったが、こちらは生産系Profのボーナスと違い、固定のパッシブスキル扱いで選択の余地はない。効果自体も、スペックによっては生産系Profとほぼ同等の効果になりうるが、基本的には生産系Profが提供するボーナスよりも弱い。
このLK以降の生産系Profボーナスだが、「ある程度は均一」というのがくせ者で、LK時代もCata現在も各Profごとの微妙な違いとクラスとの相性が議論され続けている。

早見表(Cata4.1準拠)

Tank用StrDPS用AgiDPS用Caster用Healer用備考
生産系
Alchemy(Sta120)Str80Agi80Int80Int80/(Spi80)専用Flaskあるいは汎用Flask+Mixologyによる。
専用FlaskではSta/Spi上昇が得られない。
BlacksmithingSta120Str80Agi80Int80Int80/Spi802つの専用Socketによる。
別のStatsのGemを選択可能。
EnchantingSta120Str80Agi80Int80Int802つのRingへのEnchantによる。
EngineeringArmor1500(12sec/1min)Str480(10sec/1min)Agi480(10sec/1min)Int480(10sec/1min)Int480(10sec/1min)汎用Enchantと共存できる専用Tinkerによる。
すべてUse。ArmorとInt以外は4.0.6で追加。
左に挙げた以外にも各種Tinker/ツール/ボーナスあり。
TinkerはLK時代のものも一部有用。
InscriptionSta120Str80Agi80Int80Int80専用ShoulderEnchantによる。
JewelcraftingSta123Str81Agi81Int81Int81/Spi813つの専用Gemによる。
別のStatsのGemを選択可能。
LeatherworkingSta155※Str80Agi80Int80Int80専用BracerEnchantによる。
TailoringAP1000(15sec/??sec)AP1000(15sec/??sec)580Int(15sec/??sec)580Int(15sec/??sec)
580Spi(15sec/??sec)
専用CloakEnchantによる。
すべてChance on Hit(Cast)。
採集系
HerbalismHaste480(20sec/2min)+小ヒール
MiningSta120
SkinningCrit80
噛み砕いて言うと、Profボーナスは「最上位のGem2個分」でバランスが取られている。この基準はLKからCataに引き継がれた。2月現在、まだCata版EpicGemは実装されていない。実装されたらそれに合わせて各ProfボーナスもUpdateされると予想される(LKのときはそうだったようだ)。
※LWについて:4.0.6でPrimaryStatsの汎用BracerEnchantが追加されたが、Stamina版だけが追加されなかったため、LK時代のSta40Enchantを基準とすると大きな伸び幅を持っている。

詳説

以下各Profごとに、ProfボーナスとCataで注目すべきそれ以外の特徴を(おもにBoP制作品に関して)少し詳しく。

Alchemy

Flask関連のボーナスは早見表の通り。Spiはともかく、Staボーナスを常用Flaskから得られないのが多少ネックだが、正直そこまで気にするほどではない(PvPでは影響するかも?)。
特筆すべきはBoPEpicのAlchemist Stone。もともとStaタイプしかなく、Mastery/青Socket/Critを考えてもTank以外の多くのスペックでは装備するに値しなかった。が、4.0.6で待望のStr/Agi/Int版が導入されることになっており、まだまだEpicTrinketの価値が高い現状、大きなアドバンテージとなりそう。ポーション強化機能があることに加えて静的ボーナスである強みから、数字だけ見るとRaidTrinketより若干弱く設定されているようには見えるが、何しろ好きに作れるのはうれしい。
また、今拡張では金属系Matsの最上位Truegoldの入手法が、SmeltingでなくAlchemyによるTransmuteとなっている。さらに、Herbalismで採れるVolatile Lifeを15個、ランダムな別のVolatile Elementに変換するTransmuteもある(場所を選ぶことですべて特定のElementに変換させることも可能。15Life>15Airなど)。Gem合成と合わせてTransmuteがCraftのためにも金策のためにも良好。専攻が今まで通り維持されたので、FlaskなりTransmuteなり好きなところで恩恵を得よう。Outlandの担当Trainerのところに帰れば150gでクエストなしで変更も可能だ(最初にどれか一つを取る時は要クエスト)。

Blacksmithing

BSとJCはどちらもGemを媒介としてボーナスを得る性質上、やはり好みや強さや必要性に応じて違うボーナスを選べるというのが大きい。BS/JCがLK時代から強い組み合わせとされてきたのもそれが理由の一つ(ArPという極めて強いStatsの存在もあった)。またBSに関しては今回、穴あけEnchantのMatsが店売りのFluxだけでよくなり、非常に安上がりになったのも大きい(埋めるGem分のお金は要るが。後述)。実はボーナスだけ欲しいならば450からスキルを上げる必要もなかったりする。
が、良い面はこれくらいのもので、専攻が廃止されてしまったり、とうとうBoPCraftが一つもなくなってしまったり、Tailor/LWには汎用Enchaの格安取り付けという隠れたおまけがあるのに、なぜかBSだけはベルトバックルの安価版がなかったりと、何気に悪い面も多い。安価ベルトバックルの件については、専用Enchaのほうが格安になったからバランスを取っていると見れなくもない。が、さっきも書いたとおり実際にボーナスを得るためには結局Gem代も加算されるわけで、Tailor/LWが専用Encha・汎用Enchaともに比較的安価かつ追加出費もないのを見るとやはり不公平に映る。BoEEpicに関しても、そもそもMatsがまだかなり高くAH商材にするにはかなりの準備金が必要で、困ったことにレシピ代もそこそこ高い。長期的に見れば儲けられそうと言えなくもないが…
地力は健在、だが面白味・うま味は現状少ないProf。一応4.2ではilvl365Epic武器レシピ追加予定。

Enchanting

Statsボーナスはごくごく平均で、特に書くこともない。
なにしろDEができるのがデカすぎて、それだけでもAltに1キャラ欲しいのは変わらない。メインで取っていれば、お役御免の346Blueはもちろん、じきにBankにあふれ出すであろう型落ちEpicをがんがん割れる。JP/VPがあまったらVendor装備を買って割りして換金というのも不可能ではない。特にT12が来る4.2では既存VPがJPに1:1変換されてしまうので、VPをダブつかせているとパッチが来たときにオーバーキャップして損をしてしまう(4.0.3aと同じなら越えた分は換金されると思われるが、未確認)。BoE靴を買った余りで700VPのRelicを購入>DEするのはEnchanterだけができる特典といえなくもない。当然と言えば当然だが、GroupLootにおけるDErollはパーティーメンバーに一人はEnchanterがいないと選択できない。5manZA/ZGが導入されEpicが落ちるようになったため、PUGはもちろんギルドランでも、一人いると大変喜ばれる。
4.0.6で強力な汎用WristEnchantが導入された。Raiderとしては明らかに必須といえる性能のEnchantなのだが、レシピはかなりレアで持っているとこちらも重宝がられる。今後上位版が導入されない限りはCata拡張通して有用であり続けると考えられるので、投資としてAHで買ってしまうのもありだろう。Nerzでは1.5k〜7kといった値段で並んでいる。

Engineering

Profボーナスが導入される前から特殊なProfとして認識されてはいたと思われる。クラシック時代などはその豊富なユーティリティアイテムの数々で、PvPを中心に大活躍だったようだ(Raidでも、古い動画など見ると、Combat抜けできるクラスにJumperCableを要求しているシーンなどが散見される。野外ボス以外では今は無理だと思われるが…)。LK時代、このProfのボーナスの強さは測りがたかった。ArmorブーストはTank用に、HasteブーストはDPS用に、そこそこ使い物にはなっていたようだが、BS/JCが鉄板過ぎてメジャーではなかった。NitroBoostとパラシュートが便利かつ面白すぎて、強さ度外視で使っている人もいたように思う。
そしてCataがきて、4.0.3までを見る限りは今までの思想を貫くのかと思いきや、4.0.6で一転。もともとIntしかブーストしなかったSynapseSpringsが、スペックに応じてStr/Agiもブーストするようになった。早見表の数値の通り、効果時間も調整されてDPSに関しては他Profのボーナスと同等の効果がUseで得られるようになってしまっている。しかもパラシュートとBeltTinker(Nitro含む)は別枠で取り付けられるままだ。こうなるとEngのボーナスのうちいまいちな部分だけが直されて便利・楽しい部分はそのまま残った形になる(まあ一部のTinkerは暴発するが…)。ついでに言えば、Atramedes戦などNitroが活きる場面はT11にもかなりある。
それからもう一つ大きいのが、BoPEpicのゴーグルだ。LKのときと同じく、プレイヤーのアーマークラスに合ったレシピだけを習えるのだが、今回のゴーグルはSecondaryStatsが設定されておらず、代わりにCogWheelSocketという専用ソケットが2つ開いている。このソケットには専用GemであるCogWheelをつけることができるわけだが、CogWheelはだいたい359EpicHeadのSecondaryStatsと同じくらいのStats量を持っている。要はSecondaryStatsを好きに設定できる359EpicHeadが手に入る、ということ。好きに設定できる=BiSに近いものも作れると考えれば、これほどうまい話もない(よく見てみれば、PrimaryStatsの量やソケットボーナス等も調整されており、きちんとほかの359Headと張り合うようになっている)。ただし、4pT11を考えている場合必然的に頭以外の4か所が確定してしまうので、セット装備に微妙なStatsのものが含まれている場合、必ずしもゴーグルを含めた組み合わせが最良になるとは限らないという問題はある。とはいえ、T11HeadがNefarianドロップであることを考えたら、メリットの方も相当大きいことは間違いない。
そんなわけで、4.0.3以前はややクラスを選ぶProfだったが、4.0.6以降Engは普通に強いProfになってしまった。Rerollするなら今かもしれない。ただ、注意しなければいけないのが、Hotfixを経てSynapseSpringsはその他のUseTrinketと同時使用ができなくなってしまった点だ。Macroの作り方や使うタイミングには気をつけるべし。ついでに言うと、Tank用のArmorブーストも、Armorの価値が低い現状、Staボーナスと比べて若干見劣りする。自分のクラス・スペックとの相性を考える必要はある。
Tinkerと装備品のほかにも、錠前用爆弾が復刻されたり、遠隔Loot器なんてものが作れるようになったり、バーベキューやらルアーやら、VolatileAirの採集ボーナスやら、こまごましたおまけは今回も健在。ちなみに、Alchと並んで専攻が維持されたProfでもあり、今でもGob/Gnomeを選ぶことができる(専攻によって違うテレポーターの都合かも)。今回は新Petのレシピが違うのに加えて、Gobでは最新の大型爆弾、GnomeではトランポリンTrinket(!)が作れる。4.2ではilvl365EpicのRangeレシピが追加予定。

Inscription

相変わらずマイナーProf。ボーナスは平均的で、ほかに固有なものと言えば専用DailyQuestを受けられるForgedDocumentくらいか。若干のお金がもらえるとはいえ、金策として効率がいいようにはあまり見えない(そもそもインク代でトントンくらいな気がする。スキル上げ用と考えたほうがよさそう)。BoEアイテムに関しては、Relicが作れるようになったり、MysteriousFortuneCardなんてものが出てきたり、相変わらずDMCはTier初期のTrinketとしては強力だったりといいところも多いのだが…
Herbキャラを持っていて、GlyphおよびDMCを商材にAHを転がす人向けのProf。Cata移行期には新Glyphシステムの導入に合わせ、多くのScribeが一財産築いた、らしい。DMCの市場価値は4.2が来てHyjalデイリー報酬のilvl365Trinket解禁に至る人が増えたらがくんと落ちることも予想されるので(今も週ごとに価格は下落中)、稼ぐには今しかないかも?

Jewelcrafting

Gemを媒介としたボーナスの強みはBSと同じだが、早見表を見て分かる通りなぜかJCGemのボーナスは他Profより最初からわずかに高く設定されている。しかも、80という数字は3で割り切れないからまだわかるとして、なぜかStaボーナスはぴったり+120にできるはずなのに+123になっている…
Statsボーナス以外では、346BoPBlueのTrinketがGearUP中に便利。Trinketの入手が面倒なスペックや、ProcよりUseが強いスペックなどはRaidにそのまま持ち込むことも可能で、普通に強い。メインで取るにもよし、Altにも一人は欲しい、定番Prof。
こちらも4.0.6で強力なMetaGemが導入されたがやはりレシピはレア。AHではBracerEnchantのレシピとだいたい同じくらいの価格幅で取引されている。

Leatherworking

4.0.6以降もTank用としては抜き出ていることは上に書いた通り。現状それ以外は平均的なボーナス。BSの項で書いた通り、PhysicalDPS用汎用LegEnchantを格安でつけられる。BS同様、こちらも専攻やBoPCraftは廃止されてしまったようだ。
余談だが、Ranged武器のAmmo/Arrow廃止に伴い、専用BagであるAmmoPouch/Quiverも事実上廃止され、Vendorリストからは削除、LWレシピも削除となり、Cataローンチ時にすでに購入・制作されて存在していたものだけがノーマルバッグに変換された。ところが二つのうちQuiverのほうは、扱いはノーマルバッグとなっても、同時に弓を装備している場合背中に矢筒のグラフィックが表示されるという特徴が据え置かれているらしい。Cata以降でもノーマルバッグ化したQuiverを使っていれば、矢筒を背負ったハンターらしいハンターを続けられるというわけだ。この事態を見越してCataローンチ直前にQuiverを作っておいた、という先見の明があるLWerがどれだけいたかはわからない。が、少なくとも私個人としては、Gobハンターを育て始めてからそのことに気づいたため、今もそんな素晴らしいLWerを探している…

Tailoring

Tailor専用EnchantはProcタイプで、価値がRNG、つまり運に依存する。ICDは、公式に認められた数字はまだないが、Wowhead等に寄せられている検証コメントによれば少なくとも1分未満ではあるらしい。仮にStrDPSクラスの場合で、ICD60sec・Proc率100%(ICDが上がっていれば、最初の動作で確定Proc)とすると、AP1000(15sec/60sec)=AP250~=Str125となり、他Profのボーナスと比べかなり大きな数字となる。実際には、AP1000/6=AP166.6~=Str83と考えれば他Profとおおよそバランスが取れることから、ICDとProc率はUptimeの期待値が全戦闘の1/6=16.6%程度になるよう調整されていると思われる。
とはいえ実際のRaid環境では戦闘時間中ずっと殴り/Castを続けていられるわけではないので、Procの前提条件を満たす可能性自体がもともと若干低くなる。それを鑑みれば、16.6%よりもある程度高いUptime期待値になるよう設定し、平均的なRaid環境の困難さと併せて、総合的に16.6%に近くなるように調整されている、と想定できる。となると、いわゆるPatchwerkスタイルの(平均的なRaid環境より簡単な)Tank&Spankボスの場合、この設定がプラスに働いて他Profよりも大きなボーナスを得られることになる。ICDは1分未満だというのが本当なら、運さえよければ(ICDが上がったあと比較的早く次のProcを得られれば)最初に書いた仮定(15sec/60sec)に近い状況の実現も全く不可能ではない。動きながら殴り・スキル使用が可能なMeleeDPSならば、Patchwerkスタイルでなくとも高いボーナスを得られることもあるだろう。
以上より、特にDPS用ボーナスに関して、最大化を目論むならば実はTailoringは非常に有力な選択肢と結論できる。TankSpecのないクラスならばどれでも選択肢に入れるべきProfだ。ただし! EngのTinkerと違いEnchant扱いであるという特性上、汎用Enchantと共存できないために、一部のスペック、あるいはプレイスタイルやRoleとの相性が必ずしも良くない事に注意。具体的には、初期マナプールを増やせなくなり、かつProcのタイミングを制御できないためにヒーラーだとベストではない、といった具合。
BSのところで触れたように、Caster用汎用LegEnchantを格安で取り付けられるおまけつき。それから、今回も25ydsRangeでRoot(3sec/1min)をかけられる投げ網を制作可能。BGでは有効利用できそうだ。専攻・BoPCraft廃止はもはやお約束。

Herbalism

Herbのボーナスはもともと包帯とだいたい同じくらいの強さのHoTだったのだが、4.0.1を機に変更され、HasteTrinketとなった。Hasteブーストが嬉しいクラスにとっては悪くはないのだが、代わりにヒールのほうは雀の涙程度のダイレクトヒールに変更されてしまった。レベル上げ中などは便利だったのだが…。GoblinのRacialのように、CD共通で2種類が選べるようなものだったらよかったのだが、高望みか。
ちなみにこのLifebloodというスキル、一部UseTrinketと20secのCD共有をもつという弱点がある。事前にどのアイテムと共有CDをトリガーするか確認しておくべし。Undocumentedだが、4.1でTrinketとのCD共有はなくなった。これでMacroに自由に組み込むことができる。

Mining

Profボーナスにこだわらないなら、もしくはTankクラスならそのままでも。Tankでない場合、最大化のためには生産ProfにRerollが必要。ただ、ギルドにいるとメインキャラでMiningを持っている場合、鯖のOre/Bar価格比にもよるがSmelt需要でそれなりに重宝されることもある。

Skinning

Worgenならこれしかない? Crit80は最大化の観点では極めてスペックを選ぶボーナス。Str/Agi/Int80よりCrit80が強いスペックというのはそうそうない気がする。とはいえ汎用Statsではあるので、DPSならまあMiningよりは少なくとも良い。



以上、だらだらとまとめた。例によってパッチ等で変更されたら追記予定。

*1:あとで書く通り、AlchやEngなど、強力と言えなくもないBoPEpicを作れるProfは一応まだある。